こんにちは、イベント運営担当の藤村です。

DeNAでは、若手ゲームプランナーの育成を目的に、『座・芸夢 若手ゲームプランナー育成塾 ~未来を担う人に伝えたいこと~』というイベントを運営しています。

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業界内の著名な方々を講師に迎え、実践的な講演・演習を行う本イベントも11回目を迎えました。今回も、多くの参加者にお集まりいただき、誠にありがとうございました。


ここからは、本イベントの概要をレポートしていきます。

今回参加できなかった方も、こちらのレポートで会場の雰囲気を感じていただければ幸いです。


Virtual Realityに興味がありますか?

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今回ご登壇いただいたのはUnity Technologies Japan クリエイティブ・ストラテジスト で、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科付属KMD研究所リサーチャーもされている簗瀨洋平(やなせ ようへい)さんです。


現在はゲーム制作だけでなく、その経歴を活かし、ゲームを中心としたインタラクティブシステム、コンテンツに関する研究を行っています。


本イベントでは第2回、第5回に続く、3回目のご登壇となります。


今回、簗瀨さんが掲げたテーマは、

VRシステムの企画」

でした。


VRに関する様々な話題が増えている今だからこそのテーマです。

 

それでは今回、簗瀨さんが教える「VRシステムの企画」とはどんなものなのか? さっそく紹介していきましょう。


■VRをやっていることが重要 

まず最初に、VRに興味がある方」と聞くとほぼ全員の方は挙手をしました。次に会社でVRをやりたい人、VRコンテンツを作ったことがある人・・・だんだんと人数は減っていきます。


簗瀨さんご自身のVRとの関わりですが、VR22年、VRを学ぶために大学に入り、そこで学んだ知識を使いゲームを作ってこられ、大学でもVR系やインタラクティブ系を教え、教えた学生は現在VRの最前線で活躍しているそうです。


「今の段階で会社に入ってVRをやるのは簡単です。」と簗瀨さん言います。


何故かと言うと、学生の時に、既にVRで凄いコンテンツを作っているという人は少ないので、やっていれば入れる確立が高くなる。


なのでVRをやりたい」と思い、「やっていること」が重要なのだそうです。

Virtual Realityとは?
 

Virtualとは「みかけや形は原物そのものではないが、本質的あるいは効果として現実である原物であること」例)バーチャルマネー

Virtual Realityとは何で表現されているにせよ、本質的には現実である

 

Virtualを仮想と訳すと誤解がある。

「仮想=現実ではない」

本物じゃないというイメージがある。

 

では、バーチャルマネーは仮想ですか?

偽物のお金ですか?

違いますよね!

あれは、コインとか、紙幣の形をしていないがお金そのもの! 


バーチャルカンパニーも、偽物の架空の会社ではありません、実態として会社だが、そうゆう形態をとっているだけです。と簗瀨さん解説は続きます。

 

Virtual Realityも何で表現されているとしても現実そのものですよね

それがVirtual Realityです。

 

例えば、荷物を空中へ浮かせたい、反重力装置みたいなものがあれば実現できる。


一番簡単な方法はクレーンで吊ったり、ヘリコプターがあれば宙に浮かせる。

要求としては、「荷物を宙に浮かせたい」です。

ヘリコプターを使えばバーチャルに要求を満たすことができる。

 

逆に、バーチャルヘリコプターと聞いて何を思い浮かべますか?

ヘリコプターのコックピットに座っているような映像が写されて、

ヘリコプターを操縦すると筐体が傾いて実際に動かしているかのような感覚が得られる。

というようなヘリコプターのVirtual Realityを思い浮かべると思います。

 

荷物を宙に浮かせるヘリコプターをVirtualに表現しようとすると、荷物を空中に持ち上げて、平行に移動させる機能があればいい。10K移動させる必要があるければ、10Kのロープを横に張ってクレーンで動かせれば、機能としてはヘリコプターと同じ。これもVirtualヘリコプターといえる。

 

覚えておいて欲しいのは、

Virtual Realityとは現実そのもの

体験者にとって、体験者の要求に対しては現実そのもの 

 

・本物そっくりだけがVRというわけではない。 

・本物と同じ感覚を与えなくとも、体験者にとってそれが本物と同じならVRとして成立する。 



ということだそうです。

また、簗瀨さんはこうも説明していました。

 

ヘッドマウントディスプレイ=VRデバイスと思っている人が多い。

またはVRデバイスというとヘッドマウントディスプレイを思い浮かべる人が多い。

皆さんがVRデバイスと思っていないものでも、VRデバイスとして十分に使える。

 

例えばPSのコントローラーも、ただブルブル震えているわけではなく、ゲームの画面の挙動に合わせて振動の幅も変わり感覚が伝わり、VRデバイスと言っていい。

 

VRはヘッドマウントディスプレイを思い浮かべるが、その他にも様な感覚があり、VRデバイスになりうる。

 

そして、様々なVRデバイスの紹介がされました。

 
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VRデバイス
◆視覚デバイス
・HMD、CAVE、半球ドームなど

◆聴覚デバイス
・立体音響システムなど

◆嗅覚デバイス
・香りプロジェクタ、臭覚 ディスプレイなど

◆味覚デバイス
・電気フォークなど

◆触覚/力覚デバイス
・Techtile tool kit、Dualshockなど

◆その他
・平衡感覚、温覚/冷覚など
◆マルチモーダル/クロスモーダル
・マルチモーダルは、複数の感覚を同時に与える
・前庭感覚と、音響と視覚を同時に与えることで、いろんな感覚を与えている
・クロスモーダルは、与えていない感覚を与える

「どんなVRコンテンツを作ってみたいですか?」

様々なデバイスを紹介し、この言葉を投げかけ、第一部は終了となりました。

■第二部:グループワーク

簗瀨さんから「課題」と「発表内容」が説明されます。


【課題】

アーケード、テーマパーク、博物館や美術館などに向けたVRシステムとコンテンツを企画する 

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【発表内容】
1.どんな体験を与える?
2.どんなデバイスを使う?
3.そのデバイスで狙った体験が作れる根拠

妄想するのは簡単ですが、それを実現するにはどうゆう要素や構成が必要か、考えるのは凄く難しい。というか考えてもほとんど出てこない。なので世の中にある技術を調べて考えてみてください。

簗瀨さんから説明の後、グループワークが開始となりました。
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 グループワーク後、各チームの発表と、簗瀨さんからの講評が行われます。
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講評後は、今回のまとめとして、「VRコンテンツをつくるために」重要な3点が紹介されました。

【VRコンテンツを作るために】
・技術は7~8年前から培われており、手頃なデバイスが発売されてから考え始めても遅い
・デバイスは足せば足すほど正常に稼動しない「これで良い」を見つけるのが重要
・実際にはない感覚も作れるが、納得出来る、想像できるデザインをしないと没入できない

また、VRを勉強するならと、以下の書籍が紹介されました。

バーチャルリアリティ学
日本バーチャルリアリティ学会 編・発行
舘暲 慶大大学院教授・東大名誉教授 工博 監修
佐藤誠 東工大教授 工博 監修
廣瀬通孝 東大大学院教授 工博 監修
 
本気で何かを創ってみたい方は是非!勉強してみてください。

そして学生さん向けては、
今回のグループワークでは良いアイデアもあったので、
「IVRC 国際学生VRコンテスト」に是非チャレンジしてみてください。

という言葉で講演は締めくくられました。
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次回、第12回の座・芸夢のエントリーも開始しています。

みなさんのエントリーをお待ちしております。
 

◆開催概要はこちら http://creator.dena.jp/archives/47368086.html

次回の座・芸夢もおたのしみに!