こんにちは、エンターテイメント事業部 UX/UIデザイナーの増田です。
Jeff Gothelf氏による『Lean UX Tokyoのレクチャー編』に続きワークショップのハイライトを送りたいと思います。
★前回の記事はこちら

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ワークショップ編

Jeff氏のレクチャーと同時進行で学んだことを、実際にグループワークで実践しながらLean UXのフローを体験します。様々な企業の方々とチームを組み、意見を出し合いながら課題に対するデザインを作成していきました。

ワークショップの流れ

1 : 実践課題の発表
2 : ペルソナの作成
3 : ペルソナの求める物の設定
4 : ペルソナの問題解決のためのサービスのフィーチャー設定(機能や、特徴など) 
5 : KPIの設定
6 : 仮説ステートメントの作成
7 : 実験方法の作成
8 : サービス・プロダクトのデザイン作成

1 : 実践課題の発表

良い習慣を継続して行うことができるようになる」ためのサービスの作成

2 : ペルソナの作成(15分)

ペルソナを作成する効果として、チームでターゲットになるユーザーをイメージしやすくし、共通のユーザーの体験をチームで共有できるということがあります。(イラストや写真を用いて感情移入をしやすくするのは重要)僕のチームはペルソナを作成するにあたって、以下の2点を最初に話し合いました。

1 : 「良い習慣とは何か?」を最初に全員で意見を出す。
2 : 良い習慣ができ辛い、年齢・職種・人物像を作成する。

そこから創られたのが、西城貴弘さんと上原たきさんの2人です。

ペルソナ1 : 西城貴弘さん
-男性
- 35歳
- 独身
- エンジニア職
- 不摂生な食生活
- 健康診断で引っかかった

ペルソナ02


ペルソナ2 : 上原たきさん
- 女性
- 65歳
- 旦那さんと二人暮らし
- 仕事はリタイアしている
- よりアクティブな生活をしたい
- 趣味が欲しい

ペルソナ01


3 :  ペルソナの求める物の設定(15分)

次にペルソナが求める物をチームで話し合いました。
健康的でバランスの取れた食事ができる、楽しく続けられる、改善した点の成果が分かる、お互い励まし合える仲間を見つけられる、一緒に出かける仲間が見つけられる。などの多くの多くの意見をマッピングし、主に下記の4つにカテゴリーに分けました。

・仲間
・食事
・運動
・実感

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4 : ペルソナの問題解決のためのサービスのフィーチャー設定(機能や、特徴などの設定) (15分)

次に、ペルソナが求める物を実現するサービスにするために、どのような機能や特徴が必要なのか具体的に話し合いました。同じくメンバーの意見をマッピングし、グループ化しながら、以下の8つに絞りました。

・健康を考えられたバランスの良い食事のレシピが見ることができる。
・食事のログを取ることができる。
・同じことに取り組んでいる仲間を見つけることができる。
・適切な運動方法などのアドバイスを受けることができる。
・出かけるときにオススメスポットを教えてくれる。
・生活ログを取ることができる。
・仲間と互いに励まし合って、高め合うことができる。
・自分の成果が見ることができる。

step01


5 : KPIの設定 (15分)

次にどのようにして、ペルソナが満足してサービスを使い続けているのかを計測する方法をチームで考えました。
・ログイン数
サービスを使って毎日ログインされているか?

・ポイント数が増えているか
サービス内で溜まったポイントが増えているか?

・口コミとユーザー数
利用するユーザーが増え、SNSを通してシェアされているか?

・仲間の数
一緒に取り組む仲間の数が増えているか?

・アクティビティの数
サービスに関する写真や、出かけた数、イベントや仲間と何かを取り組んでいる事に関する発言など
step02


6 : 仮説ステートメントの作成(15分)

次に仮設を作成するために、以下の項目に沿ってサービスの要件定義をまとめていきます。

・信じること→この機能が
・誰のため?→ペルソナ
・達成すること→このような効果を
・計測基準→数値・KPI


下記のストラクチャーを元にマッピングしていきます。
step04

上記からできた仮説が以下の2点です。
① 私達は食事や運動が不規則で、改善したいと思っている人たちに、
現状を把握して、変化を記録できるログ機能を提供することによって、
改善点をを具体的 / 視覚的に見せることによって改善することが達成できると信じる。
運動記録数、料理写真などの継続的な投稿数の増加が見れたらこの仮説は正しいと分かる。


②私達は 食事や運動が不規則で、改善したいと思っている人たちに、
仲間を見つけ、励まし合う機能の提供によって、一緒に楽しみながら競争し、継続を助けあう仲間を見つけ、生活習慣の改善を促進できると信じる。SNSの友人数、アクティビティ数の増加が見られたらこの仮説は正しいと分かる。 

7 : 実験方法の作成(15分)

2つの仮説から1つを選び、その仮説を検証するためのミニマルのデザインを作成します。僕のチームは①の仮説を実験するためのデザインを作成しました。
(②はFacebookグループや、Twitterでも代用できると考えたため。)

このサービスのデザインに入る前に実際にこのサービスの反響があるかの事前調査する方法を決めます。
・LPを作成し、サービス内容を記載する。
・TwitterやFacebookページによるマーケティング
・LPに事前登録機能をつけることにより、サービスのニーズを計測する。
・リツートやシェア数によってニーズを計測する。

8 : サービスのデザイン作成(15分)

いよいよ、今までチームで話し合った仮説をもとに、サービスをデザインします。
Lean UXでは、「仮説を検証できる最低限のプロトタイプを作成→検証・調査→改善・ピボット→再び仮説の設定」のサイクルを早く回す必要があるため、この段階ではデザインの詳細までは詰めず、ミニマルのデザインを作成します。僕のグループでは以下のようなサービス内容を決めました。


★サービスの内容
①サービスに登録し、自分の改善したい分野のトレーナーや栄養士を探し、利用期間を決める。
②自分の食べた食事や、こなした運動の写真や記録をトレーナーに送る。
③送ったら毎日決められた時間にトレーナーから電話があり、成果やアドバイスや励ましを受けることができる。
④ペルソナが、ログを送るのが滞ったら、トレーナーから「最近どうですか?」と連絡がくる。
⑤利用期間中に毎日トレーナーとやりとりが続いて、習慣として身についたらKPI達成。
⑥KPIが達成できたら、ジムの無料利用券や、健康食品などのクーポンなどが貰える。


★サービスのポイント
・人と人とのコミュニケーションを重視する。
・トレーナーのコミュニケーションを工夫する。メールではなく、直接人と電話で話すことによって勇気づけ、活動を促進するために励まし、「毎日電話してきて欲しい」と思わせる。
・プロダクトとして開発するためには、Nike Fuelバンドや直接靴に埋め込むようなウェアラブルデバイスでログを取って、トレーナーから電話又は、メールでアドバイス

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ワークショップの感想とまとめ

今まで関わったことのない人とアイデアを出し合いながら進めると、普段思いつかないことや、新しい考え方を学ぶことができ、非常に楽しくワークショップを進めることができました。また、漠然とした課題が、クリアになって解決方法が見えてくるプロセスはとてもエキサイティングでした。

★重要ポイント
・決められた時間を守る(Time Box)

決められた時間の中で、ベストのプロダクトを作る訓練をする。

・行き詰まったら、同じ課題でも少し角度を変えた見方をして、問いかけてみる。
僕のチームは、デザインの作成段階で、中々前に進めませんでした。ペルソナの課題や、KPIをまとめて、解決方法が見えてくると同時に、「これってFacebookやtwitterでも大丈夫なんじゃない?」という空気が出てきて、行き詰まってしまいました。
その時に「仲間って何?」「毎日必ず通るところはどこ?」「どんな時嬉しい?」という問いかけをチーム内で行うことによって、再び議論が活発化し、サービスを作成することができました。

・コラボレーションって大事
普段接することのない人と意見を出し合うと、新しい気づきや学びを必ず得ることができる。

他のチームでは?
・残業を減らし、自分の子供と接する習慣をつける。
・残業続きのサラリーマンのために、残業しないで帰ることができたら会社からクーポンが貰える。
・運動不足のサラリーマンのために、バイクマシーンをこいで発電しないとPCの電源が入らないシステムの導入。(バイクマシーンのアイデアは、Jeff氏がかなり気に入っていました。)
などのアイデアがあり、とてもおもしろかったです。
今回のLean UX Tokyoで学んだことを普段の業務に生かし、多くの人に愛され、役に立つサービスやプロダクトを作れるようにしたいと思います。

興味を持った方は是非、本を読んでみてください。

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