こんにちは。デザイン戦略部 和泉です。

今回は、4月19日 (土)に開催した、若手デザイナー向けのワークショップ(参加人数:40名)についてのレポートです。

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テーマは『はじめてのアプリUI、実践的プロトタイピング』
スマートフォンアプリのUI,UXデザインのノウハウを、1日で効率的に習得して頂く事を目的としたワークショップです。
ブログのタイトルには、3時間30分と書きましたが、発表の時間を入れると4時間30分なので、若干アレですが。。

当日、使用したスライド資料は下記になります。(※一部、写真の差し替えを行っています。)



以下のようなタイムスケジュールとカリキュラムで行いました。

【タイムスケジュール】
▼座学を織り交ぜつつワークショップの全体的な説明(60分程度)
・ペルソナとは?
 →課題で提示するペルソナの説明と合わせて
・ユーザーシナリオとは?
 →課題で提示するユーザーシナリオと合わせて
・課題テーマ「ヘアカタログSNS」の説明
・素早くラフを何回も作る事の、効果について実体験してもらう(立方体を紙で作る心理テストの実験)
・サービスにおけるビジネスゴール的なユーザーに提供したい価値の説明
▼ブレスト(60分)
・グループ分け(5分)
・グループディスカッション(55分)
▼プロトタイピング(90分)
・ホワイトボードを使って、サービスのワイヤーフレームを作成(30分)
・プロトタイピングツール(POP等)の説明(5分)
・プロトタイピングの作成(55分)
▼まとめ(60分)
・発表と講評会、リフレクション
▼懇親会(60分)

短時間ながらも参加者の方に持ち帰って頂くナレッジとして『実際の業務で使えるペルソナ/シナリオ法を、具体的なアウトプットに紐づけて理解すること』を目的に掲げ、具体的にどんな事をしたのか、うまくいったポイントと、改善すべきポイントを反省踏まえてまとめてみました。

■ペルソナとは?ユーザーシナリオとは?

ちょっとインターネットで『ペルソナ デザイン』と検索するとたくさんの情報を得る事が出来ると思いますが、実際の業務の中で使われる『ペルソナ』には、2つの意味合いが混ざって話されている事が、しばしば見受けられるので、まずはこの辺りを整理する上で、”ユーザーモデル”としてのペルソナと、開発手法としての”ペルソナ/シナリオ法”の総称としてという2つの意味合いを説明させて頂きました。

まずは、ユーザーモデルとしてのペルソナについて、こちらは実際の業務にてサービス設計する上で、必ず設計対象となるサービスのユーザーモデルを設定すると思うのですが、そのサービス設計に携わるメンバーは自分ひとりとは限りませんね。
というか、複数のメンバーで設計することが、ほとんどだと思います。
例えば『22歳の女性』をユーザーモデルとして考える場合、それぞれメンバーがイメージするターゲットユーザー像は、各メンバーの経験や、文化の違い等で全員バラバラのイメージを持っています。
これではサービス設計をする上で、必要な機能や振る舞いを設計するのは難しくなりますよね。
これを解消する為に”ペルソナ”を設定します。
ペルソナの人物像をより明確にするために、容姿や名前、知識レベル、普段の仕事、ライフスタイルなど設定することで、ユーザーとサービスとの適切なインタラクションをメンバーが具体的にイメージしやすくなり、結果、UI/UXを考える際、メンバー間でのユーザー視点の共通化が計れ、誰のためのサービスなのかが明確になります。

そして開発手法としての”ペルソナ/シナリオ法”についてですが、こちらは”サービスの目的、コンセプトを明らかにするため”に、ユーザーモデル(ペルソナ)が、そのサービスをどういった目的で、どういった利用の仕方をするのか?利用することでどういった体験を得るのか?といったユースケースを、物語風のシナリオとして描く開発手法になります。
ペルソナ/シナリオ法の、もっとも有益に感じる点は、調査、開発の段階に携わっていなかったメンバーに、ユーザーの利用状況から、その背後のコンテキストまで含めた形で伝えられることです。

実際の業務であれば、当然、このペルソナとシナリオを作るところから始めなければいけないのですが、このワークショップでは、このペルソナとシナリオを運営サイドで用意させて頂きました。
というのも、目的が『実際の業務で使えるペルソナ/シナリオ法を、具体的なアウトプットに紐づけて理解すること』ですので、このペルソナの作り方などは、割愛させて頂きました。
※ワークショップ終了後のアンケートでは、このペルソナの具体的な作り方についての要望もいくつか頂きました。次回への反省ポイントのひとつです。

■立方体を紙で作る心理テストの実験

この後、簡単に課題テーマ「ヘアカタログSNS」の説明と、サービスにおけるビジネスゴール的なユーザーに提供したい価値の説明し、グループを5人づつ8チームに分けて、グループディスカッションを行って頂きました。
この時行ったのが、素早く、たくさんのプロトタイプを何度もスクラップ&ビルドすることの大切さと、とにかくラフで良いことの重要性についての説明になるのですが、その際に、ちょっとした心理テスト的なデモンストレーションを行いました。
これが、非常に衝撃的だったようで、個人的には、してやったり感が満載なのですが、ここでテキストで書いても、たぶん伝わりにくいと思うので、どうしても知りたい方は、個別で連絡ください。

■活発なコミュニケーションを生む為にした事

ワークショップに参加された方の、ほとんどは、初めましてなので、「チームを分けました。はい。ディスカッション初めてください」といっても、なかなか難しいですよね。
なので、まずは、すべてのチームを男女混合のチームにして、「まず自己紹介してくださいー。合コンじゃないですよー」とあえて、楽しい雰囲気作りを心がけました。
あとは、チームにダサい名前を付ける。別にダサくなくても良いのですが。いくつかダサいチーム名を付けて、残りはチームに任せる。ホントたいした事ではないかと思われるでしょうが、意外と仲間意識を持ってもらう切っ掛けとしては即効性があり効果的なので、ぜひお試しあれ。

■たくさんの反省ポイントがあった、時間内にまとめる難しさ

私の事前準備が足りなく、運営メンバーの立ち位置的な事や、何をしてもらいたいのかを、きちんと説明、お願い出来ていなく、当日も、雰囲気に合わせて、私の方で、プログラムの内容を変更しながらアドリブで進めていたのが、原因のすべてなのですが、ディスカッションからPOPを使ったプロトタイピングへと作業を進めて行くフェーズでの反省ポイントがいくつかありました。
運営メンバーが、もっとチームへのファシリテーションを積極的に行える、行うためのルール、マニュアル的なモノを用意すべきでだったなと。
あとはチームに対してのアドバイス、フィードバックをもっとたくさん出来るプロセスを設計すべきでした。
アンケートでも、この辺りについての改善要望をたくさん頂きました。
この経験を生かして、また次回チャレンジしたいと思っています。
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■参加者からの頂いた評価と感想

・一生懸命作ったアイデアを捨てて、新しいアイデアを展開する勇気とスピード感を実感出来た
・短時間でプロトタイピングまで本当にアウトプット出来た事に、感動した
・実際の業務でも、手軽にコストをかけないで出来ることなので、すぐに取り入れたい
・ブレストでのアイデア発散から収束までの方法論が分かった
・シンプルさを追求するのが大事だと分かった
・面識の無い方の多くのアイデアに触れられて新鮮
・プレゼン、作成したプロトタイプに対しての評価、フィードバックが欲しかった
・DeNAの実際のサービス現場での体験談を聞きたかった
・実際のサービスの立ち上げ時における苦労話や特に力を入れたところなどの話を聞きたかった
・DeNAが現場で重視しているユーザー視点やユーザビリティの評価ポイントを知りたかった
・画面のモックなどを作った際に、マネージャーやリーダーはどういう点を、特に重視して確認、評価しているのか、など具体的なテクニック論も知りたい

■まとめ

『実際の業務で使えるペルソナ/シナリオ法を、具体的なアウトプットに紐づけて理解すること』を目的にしていたので、あえてアウトプットに対してのインプットや講評をしなかったのですが、それでも、ワークショップ終了後のアンケートにて、満足度97.5%と高い評価を得られたことは、今後のさらなるモチベーションとなりました。

参加頂いた、みなさま、お疲れさまでした!今後もまた違ったテーマでの開催をしますので、ぜひご参加頂ければと思います!